2024年4月12日
かめのこ農園訪問
高知県土佐市のかめのこ農園さんのピーマンの圃場に
南国市でししとうを作っている谷田農園さんと
佐川町で夏作のピーマンを作っている地域おこし協力隊の
松尾さんをご案内しました。お二人は天敵栽培に興味があり
熱心に話を聞いていました。
「害虫は農薬で退治する」のが普通ですが、
このピーマンハウスでは、
「害虫は天敵昆虫(益虫)で抑える」のが普通です。
ピーマンを守っているのも虫です。
益虫を殺さないように農薬は極力使いませんが、
もし使う場合には弱毒性の農薬を、通常よりうんと薄めて、
害虫がたくさん居るところに部分的にかけます。
害虫の勢いを弱めるためです。エサとなる害虫も居ないと
益虫も生きていけませんし、害虫ではないただの虫も
沢山いるのです。
文字どおり
“自然の営みをハウス内に活かした生物多様性ハウス”
です。
害虫、益虫、ただの虫、そんな虫たちのざわめきを
子守唄に、このピーマンは育ちました。
自然は生命のつむぎあい。
農薬と化学肥料を主にした栽培管理、そしてCO2発生装置
での収量アップなど、資材を多投し植物工場化していく
ハウスとは対極にあるハウスです。
農薬を省いて天敵昆虫に任せれば、農薬代は要らない、
撒く労力も要らない、
身体が楽になる、出来たピーマンは安心安全で喜ばれる。
こんな“引き算の経営”がもたらす豊かさこそ、
SDGsの時代にふさわしい
“いのちと共にある次世代型ハウス”です。
岡本さんの天敵を増やすために建てられた天敵ハウスも
案内していただきました。
バンカープランツをゆすったら白い発泡スチロールに
たくさんの虫が捕れました。
若いお二人もとてもいい刺激になったようです。谷田さんから
早速植え付けたししとうのそばにバンカープランツを植えたと
ご連絡頂きました。「虫守ピーマン」に加え「虫守ししとう」
かめのこ農園さんから、高知県農業技術センターで公開
されている天敵昆虫の捕食シーン動画一覧を紹介してもらいました。
必要でしたらリンクをご共有頂き、宣伝用などにご活用いただけたら
幸いです。
https://www.nogyo.tosa.pref.kochi.lg.jp/info/dtl.php?ID=6006